2021.04.14特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」東京国立博物館にてついに開幕!

京都の高山寺で受け継がれている日本で最も有名な絵巻、国宝「鳥獣戯画」。自由でユーモアあふれた動物たちの遊ぶ姿など、いつの時代になっても色褪せずに私たちの眼を楽しませてくれます。

今回は甲・乙・丙・丁の4巻全巻(全長44m超)が通期を通して一挙初公開となります。さらに国宝4巻から別れた断簡や、原本ではすでに失われた場面を留める模本も数々集結。
2020年夏に開催予定だったものの新型コロナウイルスの影響で延期となりましたが、ついに本展の幕が上がりました。

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第一会場に入ると、まずは模本4巻とパネル展示。各巻の名場面をパネルでわかりやすく図説しています。

chojugiga_02.jpg「鳥獣戯画模本」(住吉家旧蔵本)巻第一 東京・梅澤記念館所蔵

chojugiga_03.jpg「鳥獣戯画模本」(住吉家旧蔵本)のパネル(部分)

chojugiga_04.jpg「鳥獣戯画模本」(住吉家旧蔵本)のパネル(部分)

会場を進むと、いよいよ甲巻の展示スペースへ。chojugiga_05.jpg

音声ガイドでも各場面をユーモラスに紹介。声優の山寺宏一さん(ナビゲーター)と恒松あゆみさん(兎・子犬役)の掛け合いも楽しめます。

chojugiga_06.jpg兎と猿の「水遊び」の場面。鼻をつまんで川へダイブしている兎の様子も(右上)

ここでは「動く歩道」に乗って、絵巻を巻き広げながら鑑賞しているかのような、かつてない展示方法となります。動く歩道は想像していた以上にゆっくり動くので、これまでの解説を思い出しながらそれぞれの場面を観ることができます。chojugiga_07.jpg

兎、猿、蛙をはじめとする11種の生き生きとした動物たちが登場。人間さながらに動き回る様子が描かれ、前半と後半の筆使いの違いにも注目です。

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続いて、乙・丙・丁巻の展示スペースへ。ここでは歩きながら自分のペースで観ることができます。
chojugiga_09.jpg乙巻は動物図鑑のようにさまざまな動物たちが登場。前半は日本の動物が、後半は異国の動物や霊獣が描かれています。前半の方が馴染み深い動物なだけに、比較的スピーディーな筆使いなのが特徴です。

chojugiga_10.jpg「鳥獣戯画 乙巻」 京都・高山寺所蔵
前半の犬が7匹描かれた場面

chojugiga_11.jpg「鳥獣戯画 乙巻」 京都・高山寺所蔵
後半の空想上の霊獣・麒麟が描かれた場面

丙巻は前半が人物戯画、後半が動物戯画。もともと紙の表裏に描かれたものだそう。人物場面と動物場面では表現の違いも見受けられ、制作者が異なることも指摘されています。

chojugiga_12.jpg「鳥獣戯画 丙巻」 京都・高山寺所蔵
前半部分の人物戯画で、互いの耳に紐をかけて引き合う「耳引き」の場面

chojugiga_13.jpg「鳥獣戯画 丙巻」 京都・高山寺所蔵
後半部分の動物戯画で、荷車を山車に見立て牛に引かせている「お祭りの行列」の場面

丁巻は、人物主体のさまざまな人間模様。大ぶりで線が太く、淡い墨色で描かれています。スピーディーでありながら、的確な筆使いから技量の高さが伺えます。

chojugiga_15.jpg「鳥獣戯画 丁巻」 京都・高山寺所蔵
球の軌跡の線まで描かれたホッケーのような宮中競技「打毬」の場面

第二会場では、鳥獣戯画の本体と切り離され、掛け軸などに仕立て直されて伝来した断簡や、原本では失われてしまった場面を留める模本を展示。この断簡を合わせることで不自然だったストーリーが自然となり、補完することができます。

chojugiga_14.jpg重要文化財「鳥獣戯画断簡」(東博本) 東京国立博物館所蔵
甲巻から分かれた断簡の一つで、動物の祭礼行列を描き、黒い点が甲巻にある萩の花の一部と一致する

chojugiga_16.jpg断簡を合わせると、甲巻がどのような絵巻だったかパネルを使って展示

最後の展示スペースには、高山寺の多彩な寺宝や中興の祖・名恵上人ゆかりの品々も公開されています。京都府右京区梅ヶ畑にある栂尾山高山寺は世界文化遺産。清滝川を望む山間の豊かな自然に抱かれた、静かな佇まいの古刹です。

chojugiga_17.jpg静謐な空気を醸す竹林を背景に、ここで研鑽を重ねたことを想像させる「明恵上人坐像」 京都・高山寺所蔵

明恵上人は鎌倉時代に再興させ、国宝の石水院をはじめとする諸堂を建立しました。多様で篤い信仰心をもつ高僧でありながら、人間味あふれるエピソードでも知られています。本展では、秘仏として普段は非公開となっている明恵上人の等身木像も28年ぶりに寺外で公開となりました。彩色が鮮明に残る迫真的な坐像で、穏やかな瞳からはすべてを受け入れてくれるような、慈悲深さを感じます。

chojugiga_18.jpg明恵上人の思想を反映したといわれる「仏涅槃図」 和歌山・浄教寺所蔵

明恵上人が手元に置いていたという子犬の像も。ちょっと首をかしげ、つぶらな瞳で見つめてちょこんと座る姿も愛らしさいっぱいです。

chojugiga_19.jpg「子犬」 京都・高山寺所蔵

展覧会会場を抜けると、特設のグッズ売り場へ。
オリジナルグッズとポスターデザイングッズ、人気キャラクター「すみっコぐらし」とのコラボグッズなどが多数販売されています。chojugiga_20.jpgchojugiga_21.jpgchojugiga_22.jpg観れば観るほど面白く、グッズまで目移り必至の「鳥獣戯画」をどうぞ余すことなく楽しんでください!

特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」
会期 2021年4月13日(火)~5月30日(日) ※4月25日(日)より、当面の間臨時休館
時間 9:00~19:00(最終入場は18:00) ※総合文化展は9:30~17:00
会場 東京国立博物館 平成館
休館日 月曜休館 ※ただし5月3日(月・祝)は開館
入場料(税込) 一般2,000円、大学生1,200円、高校生900円
※入場には事前予約制です。オンラインでの日時指定券の予約が必要です。詳細は下記公式サイトをご確認ください。
問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル) ※9:00~18:00
公式サイト https://chojugiga2020.exhibit.jp

※新型コロナウイルス感染状況により、営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。来店時は事前に店舗にご確認ください。
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