2016.05.19

Special Interview「魅力がいっぱい!上野公園」

[第4回:想い出の上野]

●建設局東部公園緑地事務所長 細岡 晃さん
●聞き手 佐藤 輝光(松坂屋上野店)

上野と縁の深い建設局東部公園緑地事務所長の細岡晃さんに、ご自身と上野の関わり、上野にまつわる想い出深いエピソードなどについて伺いました。

※公園を細岡さんと歩く

 

 ■想い出は、上野とともに

佐藤:ご自身は、上野に対して、何か想い出というのはありますか?

細岡:小さい頃は、上野というと晴れやかでいちばん賑やかな場所でしたね。両親に動物園に連れてきてもらったというのが、自分の中の想い出としては、いちばん初めの記憶だったと思います。何かにつけてこの場所には足を運んでいますが、特に高校時代は、通っていたのが芸大の裏にある都立上野高校だったもので、常々この辺りをウロウロしていたこともあり、とても愛着を感じています(笑)。高校は、とても居心地のいい学校でしたし、こういう恵まれた場所にあったので、サボるのも勉強するのも上野公園でした(笑)。

佐藤:このあたりは、いろいろな意味でいい環境ですよね。博物館や美術館など、文化施設にも恵まれていますし。

現在の都立上野高校連絡橋

細岡:興味のある展覧会が開催されている時は、“この機会を逃すと、一生観られないかもしれないぞ”とかいって、友だちと一緒に午前中から並んだりしていました。1974年(昭和49年)、国立博物館で開催されたモナリザ展の時は確か、学校を抜け出して観に行ったと思います(笑)。一緒に行った友人は今、某高校の副校長をしています(笑)。当時に芸大の食堂に、塀を乗り越えて昼食を食べに行ったりしていました(笑)。

上野公園内芸術の散歩道

 

また、ちょうど彫刻科の屋外作業場がうちの学校の隣だったので、いろいろ制作中の音が聞こえてきたのも覚えています。高校生にとっては、芸大というより単なる隣の学校という意識でしたけれど(笑)。高校生の頃は、楽しいこともいろいろあり、辛いことも高校生なりにありましたが、この場所ならではの思い出をもらった、という面もあったと思います。そういう意味でも、上野という土地は好きでしたね。

 

 

■上野との縁

佐藤:お仕事に着かれて、再び上野に来られたわけですが、上野とのご縁がおありなのですね。

細岡:今お話ししたのが個人的な上野との関わりですが、この事務所への赴任は、今回で3度目になります。緑地環境などの都市計画に携わってきましたが、2年くらいの任期で異動があって、昨年4月に所長ということで赴任してきました。やはりここは、とてもいい場所ですね。落ち着くというか、故郷みたいな感じがします。

国立博物館前に広がる大噴水

私の高校の校歌の歌詞に「古(いにしえ)江戸の鎮めの地 東叡山の丘の上」という一節があって、今思い返すととてもいい歌詞だったなと思いますが、上野にはそうした歴史の積み重ねがあって、文化施設や有名な施設も集まっている。でも、だからといって高尚で取り付きにくい感じはありません。そういうところも上野の一つの特徴だと思います。もちろん、ここは都会で、上野公園は都会のオアシスのような場所ですが、上野にとっては、この公園があることが大きい。それによって、広い意味で故郷感みたいなものが感じられるのではないかと思います。(つづく)

 

[第1回:上野公園誕生と、そこに込められた意味]
[第2回:世界が憧れる上野公園の桜]
[第3回:不忍池と蓮]
[第5回:上野、変わるものと変わらないもの]