2016.12.13

岩倉高校放送部-不忍池ボートの隠れた魅力-

こんにちは。岩倉高校放送部の岡田です。
上野というと、動物園や美術館・博物館目当てで訪れる方も多いでしょうが、そのような賑やかなエリア以外にも、隠れた魅力が多くあります。今回は、不忍池に古くからあるボート場を紹介します。
上野恩賜公園のボート場を運営する上村さんと公園を管理する東京都東部公園緑地事務所の川口さんにお話を伺いました。

<質問・岡田>
ボート場を利用されるお客様の年齢層はどういった感じでしょうか。

<上村さん>
小さなお子様連れの30代ぐらいのご家族、若いカップルから外国の方まで幅広い年齢層の方に利用していただいています。

<質問・阿部>
ボート場の歴史を教えてください。

<川口さん>
昭和6年に当時の東京市の直営でスタートし、今日まで続いています。
しかし、太平洋戦争下では、不忍池自体が埋め立てられ、田んぼになっていましたので、その期間は営業していませんでした。
昭和20年の終戦を迎えた後も、食糧難のため田んぼはしばらくそのままで、昭和23年まで戦災者救済会によって活用されました。
翌年の昭和24年頃から、失業者対策事業として、埋め立てられていたものを浚渫(しゅんせつ)し、野球場を設置する運動が立ち上がりました。反対派と賛成派でものすごい議論となりましたが、地元を中心とする反対同盟によって今の環境になりました。
そして昭和26年にボート場の営業が再開され、今日に至っています。

岩倉高校
【写真 インタビューに答える川口さん】

<質問・車谷>
1日にどのぐらいのお客様が来られますか。

<上村さん>
季節とか天候によってかなり違います。冬の時期はちょっと少ないです。年間通じても、混み合う期間は少ないかもしれません。ただ、やはり春の桜の時期には多くの方に利用していただき、とても賑やかになります。

<質問・小野>
ボートは何隻ぐらいありますか。

<上村さん>
ボートの種類は、スワンボート、サイクルボートとローボートの3つあります。スワンボートとサイクルボートは各30隻、サークルボートは20隻くらい用意してあります。

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【写真 インタビューに答える上村さん】

<質問・松尾>
多くの方が利用される春の桜の時期などは、待つ方で列しますか?

<上村さん>
券売機から入口のところまで並ぶ時があります。ボートが順に戻ってくるのですが、30分ぐらい待っていただくことがあります。

<質問・岡田>
1回あたりどのくらいの時間を利用できますか。

<上村さん>
スワンボート、サイクルボートは30分単位の料金設定です。ローボートは1時間単位の料金設定となっています。

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【写真 上野恩賜公園のボート場のスワンボート】

<質問・阿部>
ボートの整備はどのように行われているのですか?

<上村さん>
駆動部分の修理や塗装など定期的に工場にもっていって対応しています。

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【写真 ボートで大切な駆動部分について説明をいただきました】

<質問・車谷>
不忍池ならではのビューポイントはどういったところでしょうか。

<上村さん>
池の中央から東方面をみると手前に天堂、遠くに東京スカイツリーと新旧の建造物を縦にみることができます。とても珍しい景観ですので是非みていただきたいと思います。

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【写真 おススメのビューポイントから、晴れた日は絶景とのこと】

<質問・小野>
長い歴史の中でここから見える風景もどんどん変わってきたと思うのですが。

<上村さん>
そうですね。新しいものがどんどんできていますから、なくなってしまった古い建物もありますし、東京スカイツリーはもちろんのこと、新しいホテルもできて日々景観に変化がある感じがします。

<質問・松尾>
こちらのボート場は、上野恩賜公園でどのような役割を果たしていると感じますか。

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【写真 ボート乗り場でボートをバックに撮影】

<上村さん>
地元の皆さんの気軽な娯楽だったり、来街者の方が上野の自然や文化を感じながら楽しむひと時だったり、静かな環境ですので、多くの皆さんにとって貴重なものだと思います。

<質問・岡田>
観光客の方にも、このボート場の魅力を感じていただきたいですね。

<上村さん>
やはり上野に来て楽しかったと思っていただきたいです。ボートは、ジェットコースターのようなレジャー施設とは違って、池の上を自分で好きなように動かせるからそれが楽しいのです。
観光客のみなさんが、自分の望まれる場所で上野の景色を眺めていただければと思います。そうすれば小さいお子さんでも大人の方まで楽しめるかと思います。

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【写真 今回取材したメンバーと取材対応いただいた上村さんと川口さん】

まとめ・感想
取材を通じて、あらためて不忍池ボート場は古くから多くの人々に愛されているということを知りました。四季にあわせて移り変わる景色は、訪れる人々を楽しませてくれますが、特に満開の桜に囲まれる春は、ひときわ賑わい、行列ができるほどだそうです。ボート場の主役であるボートは定期的に点検され、安全に楽しむことができます。より多くの人に上野恩賜公園の隠れた魅力を知ってもらえればと思いました。

岡田
ボート場の歴史をよく知ることができました。戦争のために一度埋められてしまったにも関わらず、地元の人々の協力で見事に復活を遂げたボート場は、多くの人に愛されていると感じました。ボートからは弁天堂や東京スカイツリーを眺めることができ、春夏秋冬で移り変わる景色を楽しむことができます。皆さんも機会があれば訪れてみてはいかがでしょうか。

阿部
カメラマンという形で参加しました。インタビューはとても興味深く、都会の中なのに落ち着く場所であるのだなと感じました。上野にある高校に通っていても不忍池付近まで足を延ばすことは少なく、今回とても新しい発見がたくさんありました。巡れば巡るだけ魅力に出会える上野の街、これからも散策し続けたいです。

車谷
上野の高校に通っていながら上野恩賜公園に来るのは初めてでしたので、取材はとても新鮮でした。取材の後にスワンボートに乗せていただき、実際に池の中から景色を見ると、普段の上野の街とは違う場所にいるように感じました。ボート場はのんびりとした空気が流れていて、上野巡りの間の小休止にピッタリの場所です。皆さんもぜひ訪れてみてください。

小野
今回、初めて取材に参加させていただきました。毎日通学している上野ですが、不忍池は知っているものの、訪れたのは今回の取材が初めてでした。不忍池は歴史が深く、野球場計画から救った地元の方々の思いは、すごく熱いものだなと感じました。また不忍池周辺は、外国人観光客で賑わう上野とは思えないほどの静かで落ち着ける場所でした。上野は歩けば歩くほどいろいろな発見がある素晴らしい土地だと思います。今後も、あまり知られていない上野を見つけていきたいです。

松尾
今回の取材で、初めて不忍池のボートをたずねました。たずねてみて、東京の中にもこんなゆったりとした所があるのかと感動しました。周囲にビルが乱立する立派な都会の景色からは想像できないほどに、のんびりゆったりとした「憩いの場」であることにとても驚きました。この様なゆったりとした環境の中でボートという体験はとても魅力的です。さらに、お話を聞かせてくださった方からのこの施設への愛情を強く感じました。